着物は白生地から図案による下絵、糸目のり、色挿し、フセのり、地色染め等の工程を経て、
最後に金、銀、色箔による金彩加工を施し製品になります。
つまり金彩加工はきものの製作の最後の装飾の加工なのです。
最後の加工ですので、完成されている品物に対しても、もう一度手を加えることができるのです。
しみぬきとは汚れを取ることですが、金彩加工は汚れの上から装飾することにより汚れを隠します。
留袖、振袖、訪問着などの古い汚れは、しみぬきでは完全にはキレイにできないですが、
金彩加工はどのような汚れに対応可能で、加工を施すことで新品のように蘇ります。
金彩加工のメリットはなんと言っても、仕立てあがったままで加工できる点です。
縫製を解く必要がほとんどないので、料金が安くすむのです。
一般的に着物の加工はきものを一度反物に戻すので加工が終わった後、
和裁士さんに再度仕立てを依頼することになります。
金彩加工は一部ほどくことはありますが、きものを仕立てるわけではないので数千円で補修ができます。
色箔、柄箔を使って加工し、全体の見栄えがアップします。
他店では加工の商社、問屋を通じて金彩の職人さんに依頼します。
当店では主人が加工するので、お客様の要望にきめ細かく対応できます。
また見積もりも素早くできます。
当店の前身が京染店とういうことから、きものの全ての加工に対応できさまざまな職人さんと連携して、
加工をお引き受けすることもできます。